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経営力の源泉「人才」

栄業学研研究会を主宰 / 阪本 亮一

2013.12.09

「社会を繁栄させるために企業は存在する=栄業」

 

私が「栄業」という言葉を発想したのは、社長をしていた頃である。きっかけは、あるとき社員に「社長、うちの会社の“理念”は何ですか」と問われたことであった。私はここから「経営と理念」を真剣に考え出した。そして産学連携―人材育成研究会で経営関係の大学の先生方と接して、論理的に思考する手法を学び、一段と思考を進めた。その結果「社会を繁栄させるために企業は存在する=栄業」という理念に達したのである。また、「栄業力」という発想は、生命保険会社でコミッションセールスマンを体験した時に得たものである。売り上げを上げたときに報酬が得られる、社業に貢献しないと生活ができない、という現実を目の当たりにしたからである。

 

「『人才』育成こそが経営力の源泉」

 

私の営業職研修での指導理念は、「相手の人格を認める」「本人の気づかぬ埋蔵能力を最大限に引き出し“才能”にする」というものである。能力開発の基本は「今の能力に自信を持つこと」と、「自分の持っている才能を上司同僚に知ってもらうこと」だと考えているからである。同じ能力でも、自信を持つのと、待たないのでは、成果は大きく違う。そして周囲が知らない能力は、組織で活用されることはない。「あいつは、これができる」と知れると、その仕事が回ってきて、能力発揮の機会が得られる。チャンスが多くなるのである。

このように「人」が持つ「才能」、すなわち「人才」の育成こそが、経営力の源泉となりうると私は確信している。

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※連載を予定しています。ご期待ください。

阪本 亮一(サカモト リョウイチ)
1937年 大阪千日前生まれ
近畿大学理工学部卒業。大阪府布施市役所職員を経て、26歳で独立GEエアコン販売会社を設立し社長となる。1971年明治生命入社、連続20年優秀成績表彰受賞。現在は、東大阪ブランド評議員兼アドバイザー。営業コンサルタントとして利脳深耕研究所を主宰。若手経営者と共に栄業学研研究会を主宰。